4.1.2. Ericom Access Server¶
Ericom Access Server では AccessNow HTML5アクセスとBlaze RDP圧縮やアクセラレーションの機能が提供されています。 試用期間中はすべての機能が利用可能となり、試用期間終了後はアクティベーション・キーを使用してロック解除することで各機能が利用可能になります。 ホストには、Windows ターミナル・サーバ や Windows ワークステーションなどのRDP アクセスが有効となっている Windows システムを使用できます。Access Server はカスタマイズ可能なポートを使用しており、ポート番号のデフォルトは 8080 となります。 ポート 3399 は、古いバージョンのBlazeを使用してインストールされている場合に対応するために有効にされています。
Access Server は RDP ホストやプロキシとして機能する専用のシステムにインストールすることができます。 Access Serverを RDP ホスト自体に直接インストールすることをお勧めします。ファイル転送などの一部の機能は、Access Server が RDP ホスト自体にインストールされている場合においてのみ利用可能となります。Access Server は比較的軽快に動作するため、RDPホストのパフォーマンスや拡張性への影響は最小限にとどまります。
Ericom Access Server 要件¶
- Windows オペレーティング・システム(7/2008 以降)
- ホスト OS にて受信用 RDP 接続が有効である(例: ターミナル・サーバ)
- ハードディスク上の80MBの空き容量
- MMX および SSE2 対応 CPU
- Access Server による 8080 (または 3399)ポートのトラフィックが可能に設定されたファイアウォール
Access Server はアクセラレーションまたはHTML5 アクセスが必要とされる各サーバ/ホストにインストールする必要があります。 すべてのユーザのセッションをアクセラレーションするために、1つのターミナル・サーバのインストールが必要です。 各ワークステーションやデスクトップ(物理または仮想)にインストールが必要です。 Microsoft® Sysprep または Symantec® Ghost を使用してデプロイされるイメージの一部として、Access Server を含むことが可能です。
すべてのネットワーク・インターフェースに対するバインド・サービス¶
仮想ネットワーク環境において、1つの仮想 NIC のみを使用するのではなく、すべての仮想ネットワークのインターフェースを使用するために、Access Server をバインドすることをお勧めします。 対象とするエンドユーザが、Access Server で使用するネットワークのインターフェースに常時アクセス可能であることを確認してください。
ホストのファイアウォール設定¶
エンドユーザのデバイスから Ericom Access Server へのトラフィック通信を許可していることを確認してください。 ファイアウォールの設定が必要となる場合があります。
Windows オペレーティング・システムでは、Windows ファイアウォールが Access Server ポート(デフォルトは8080)を許可するよう設定されていることを確認してください。 このポート値は Access Server Configuration ユーティリティを使用して変更することも可能です。
注意
接続の問題を解決するには、一時的に Windows ファイアウォール を無効にします。 ファイアウォールを無効にした場合のみで接続が可能となる場合、Access Server が使用するポートを ブロックするルールが存在している可能性があります。Ericom が使用するポートを許可する規則を追加するには、以下の手順を行います。
- コントロールパネルに進み、Windows ファイアウォール に進みます。[詳細設定]を選択し、[受信の規則]を選択します。[新しい規則]をクリックします。
- ポート を選択し、次へ をクリックします。 指定のポート 8080 を入力します。
- 次へ をクリックし、接続を許可する を選択します
- 次へ をクリックし、ルールを適用するネットワークを選択します(すべて選択)
- 次へ をクリックし、規則 に名称(Ericom)を設定した後、完了 をクリックします
ポート転送の設定¶
Blaze が有効となっているホストへのポート転送するためにファイアウォールを設定する際には、Access Serverポート(デフォルト:8080)へ転送されていることを確認してください。
カスタム・ポートが使用されている場合、Communication ページで設定されているポート値に転送するようファイアウォールを設定します。
Eriocm Access Server のインストール¶
EricomAccessServer.msi を実行し、インストール・ウィザードの指示に従います。
License Agreement を確認し、同意します。
Install をクリックします。(必要に応じて、セキュリティ権限を上げるリクエストを許可します)最後のスクリーンにて Finish をクリックし、インストールを完了します。
Access Server ポートが利用可能であり、ホスト・システムにアクセスが可能なことを確認します。 Access Server は自動的に必要な規則を Windows のファイアウォールに追加しますが、ネットワーク上でのファイアウォール設定の追加が必要になる場合があります。
インストールの後、Access Server はサービスとしてシステム上で実行されます。
Access Server は、Microsoft System Center のようなアプリケーション管理ツールを使用した、自動的なサイレント・インストールも可能です。
サイレント・インストールを実施するには、次を実行します: msiexec /I "EricomAccessServer.msi" /q
EricomAccessServer.msi は .msi ファイルへの有効なパスを表しています。
このコマンドはより権限の高い管理者の資格情報が必要とされる場合があります。
ヘルプ・ダイアログを表示するには、パラメータを指定せずに MSIEXEC を実行します。
注意
AccessNow Access Server は、ホスト名に英文字以外の文字が含まれるシステムにはインストールができません。
Ericom Access Server の使用¶
Access Server の設定を変更するには:
スタート | 全てのプログラム | Ericom Software | Access Server Configuration に進みます。
スタート メニューのないシステムでは、以下のコマンドラインを使用して GUI を開始することができます。
<ドライブ>:\Program Files (x86)\Ericom Software\Ericom Access Server\ServerConfiguration.hta
注意
Access Server は AccessNowと Blaze 製品の両方で使用されます。
Access Server の設定¶
Tips
ターミナル・サーバに Access Server をインストールする際、エンドユーザによる予期しない変更を避けるために、エンドユーザ向けには Server Configuration アプリケーションを非表示にすることをお勧めします。
General¶
Licensing Information¶
このページでは、AccessNow と Blaze のライセンス情報が表示されます。 Connected to licensing server の項目には、現在使用されているライセンス・サーバが表示されます。
注意
本番環境の VDI やターミナル・サーバ環境では、ライセンス・サーバは強固なシステム上で一元管理される 必要があります。 詳細については、セントラル・サーバの設定のセクションを参照してください。
ライセンス・サーバのポートを変更する¶
ライセンスのアクティベーション¶
Communication¶
Acceleration¶
Security¶
注意
信頼された証明書をインストールする際、Access Server の DNS アドレスが証明書の名前と一致する必要が あります。ワイルドカード証明書を使用する場合、ドメインが一致する必要があります。 例えば、証明書が *.acme.com 用である場合は、サーバ名は acme.com で終わる必要があります。
Logging¶
Advanced (管理者用)¶
キープ・アライブ設定¶
Blaze の設定 | 説明 | 用途 | デフォルト |
---|---|---|---|
session heartbeat seconds:i: | クライアントがハートビートを送信する間隔(秒)。 | AccessServer は、ハートビートを使用してクライアントの切断を認識し、サードパーティのアイドル設定をオフセットします。ロードバランサおよび Secure Gateway とともに動作します。(AccessServer 7.3 以降が必要です) | 3 |
session heartbeat probes:i: | クライアントが切断状態であるとサーバにより判断される、欠落したハートビート数。 | AccessServer は、接続を切断状態と分類するタイミングを決定するために、この設定を使用します。(AccessServer 7.3 以降が必要です) | 5 |
ゲートウェイ(ジャンプ)アーキテクチャ¶
Access Server を実行中のシステムと接続先(RDP)ホストが別の場合、「ゲートウェイ」サーバとして Access Server を展開することができます。 高可用性のために、ロードバランサの後ろに複数のゲートウェイサーバを構成することができます。AccessServer をゲートウェイとして使用する利点は以下のとおりです。
- RDP ホストへのインストールが不要になります
- RDP ホストからAccessServer のオーバーヘッドが取り除かされます
ゲートウェイ・アーキテクチャへの Access Server のインストールは、ホストでの展開と同様です。
Windows Server Core コンテナ¶
バージョン 8.3 以降の Access Server は、Docker コンテナを使用した Windows Server 2016 Core でテストされています。コンテナに Access Server をインストールするには、以下の手順を実行します。
- EricomAccessServer64.msi をWindows Server 2016 Core コンテナの c:\build\msi フォルダにコピーします。
- c:\build\Dockerfileを作成します。Dockerfile の内容は以下のとおりです。
FROM microsoft/windowsservercore
ADD MSI /MSI
RUN msiexec /i msi\ericomaccessserver64.msi /qn
- Access Server をインストールした windowsservercore に基づき、as-dockerfile という名前のイメージを作成します: docker build -t admin/as-dockerfile c:\build
- コンテナを作成し、実行します: docker run -d ‐‐name ascontainer -p 8080:8080 admin/as-dockerfile ping -t localhost
- 次を使用して、コネクタへの接続をテストします: <コンテナのアドレス>:8080
既知の制約¶
可能な限り Access Server を RDP のホストにインストールすることをお勧めします。Access Server が RDP ホストに対して Gateway として使用されている場合、複数ユーザで障害が発生する原因となります。以下の機能も利用できなくなる可能性があります。
- ファイル転送のアップロードとダウンロード
- キーボード自動検出はモバイル・デバイスでは利用できません。
- 指定ライセンス (TSAgentはRDPホスト上に必要です)
- TSAgent 自動ログオフ検出
- HPドライバがターゲットホストにインストールされていない場合のAccessNowの印刷
ビルトインのログイン・スクリプト¶
公開アプリケーションや公開デスクトップへ接続するタイミングや切断するタイミングで任意のスクリプトを実行させることができます。
機能概要¶
以下のタイミングで指定した任意のスクリプトを1つ実行することができます。
- RDSサーバログオン時
- RDSサーバからのセッション切断時
- RDSサーバへのセッション再接続時
また、プログラムを起動させたい対象ユーザや公開アプリを指定することも可能です。例えば
- ユーザAが公開アプリを起動した場合だけ実行させたい
- ワードパッドを起動した場合だけ実行させたい
ということも可能です。
※ ユーザAがワードパッドを起動した場合のみ実行させたいということはできません。あくまでユーザ単位、公開アプリ単位指定となります。
設定手順¶
- AccessServerのインストールディレクトリ配下にScriptsフォルダを作成
- Scriptsフォルダへ実行させたいファイルを以下例のファイル名で作成
- RDSサーバログオン時に実行させたい場合
- RDSサーバからのセッション切断時に実行させたい場合
- RDSサーバへのセッション再接続時に実行させたい場合
- ユーザA(user01)ログオン時のみ実行させたい場合
- 特定の公開アプリ(Wordpad)起動時のみ実行させたい場合