9.4. Ericom ConnectとSCVMM 2016の連携

9.4.1. 事前準備

以下が必要ですので、ご準備の上、本手順書を参考にEricom ConnectとSCVMM2016の連携設定を開始してください。尚、SCVMM 2016やSQL Server等、Ericom製品以外のソフトウェアのシステム要件等についてはMicrosoft社へご確認をお願い致します。 また、Ericom ConnectとSCVMM 2016連携の概要につきましては、アシストWebマニュアルの[管理者ガイド] > [ VDIガイド ]をご参照ください。

  • SCVMM 2016インストーラ及びライセンス
  • サポートされるSQL Serverと正規ライセンス(EXPRESS版はSCVMM 2016のデータベースとして利用することはできません。詳細はMicrosoft社へご確認ください。)
  • Hyper-Vサーバのインストール(SCVMM2016と連携するHyper-Vサーバが必要です。)

注意

現在の仕様では、VDIへのユーザ割当てで動的割当てを利用時、VDIの電源管理が機能しません。VDIの電源管理を利用する場合は、静的割当てをご利用ください。

9.4.2. SCVMM2016インストール

SCVMM2016のインストールを行います。

  1. SCVMM2016インストーラを実行し、setup.exeを実行します。
scvmm2016-01
  1. [インストール]をクリックします。
scvmm2016-02
  1. 「VMM管理サーバ」と「VMMコンソール」の両方にチェックを入れて[次へ]進みます。
scvmm2016-03
  1. 任意の「名前」「組織」及びSCVMM2016の「プロダクトキー」を入力し、[次へ]進みます。
scvmm2016-04
  1. 「使用許諾契約書に同意します」にチェックを入れて[次へ]進みます。
    ※注意
    SCVMM2016のシステム要件をみたいしていない場合、[次へ]進めない場合があります。その場合はSCVMM2016のシステム要件を満たしているか確認してください。
scvmm2016-05
  1. [次へ]進みます。
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  1. SCVMM2016をインストールするパスを指定し、[次へ]進みます。
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  1. SCVMM2016が使用するSQL Serverの「サーバ名」「ポート」及び接続する「ユーザ名」「パスワード」「インスタンス名」を入力します。また、新規データベースを作成する場合はチェックを入れてデータベース名を入力します。もしSCVMM2016用に作成した既存のデータベースがある場合は、「既存のデータベース」にチェックを入れてそのデータベース名を入力します。
scvmm2016-08
  1. VMMサービスで使用するアカウントを入力し、[次へ]進みます。
    ※本手順書では、「ActiveDirectoryにキーを保管する」は未チェックで進めています。要件に応じてチェックを入れてください。
scvmm2016-09
  1. 「Managementサーバー」の各ポートを確認し、[次へ]進みます。表示されているのはデフォルトポートです。もし変更したい場合は任意のポートを入力して[次へ]進みます。
scvmm2016-10
  1. VMMライブラリ用の共有の指定を行い、[次へ]進みます。
    ※本手順書ではデフォルトのまま進めます。
scvmm2016-11
  1. インストールの概要を確認し、問題なければ[インストール]をクリックします。
scvmm2016-12
  1. インストールが開始されます。
    ※数時間かかる場合があります。
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  1. [セットアップが正常に完了しました]のメッセージが出ればインストール成功です。[閉じる]をクリックし、終了します。
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9.4.3. Hyper-Vサーバのインストール

SCVMM2016の管理下に置かれるHyper-Vサーバをインストールします。詳細な手順はMicrosoft社へご確認ください。

  1. Hyper-VをインストールするOSのサーバマネージャーを起動し、[役割と機能の追加]をクリックします。
scvmm2016-15
  1. [次へ]進みます。
scvmm2016-16
  1. [次へ]進みます。
scvmm2016-17
  1. 対象サーバを選択し、[次へ]進みます。
scvmm2016-18
  1. [Hyper-V]にチェックを入れます。
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  1. 右画面が出ますので、[管理ツールを含める]にチェックを入れて[機能の追加]をクリックします。
scvmm2016-20
  1. [次へ]進みます。
scvmm2016-21
  1. [次へ]進みます。
scvmm2016-22
  1. [次へ]進みます。
scvmm2016-23
  1. 内容確認の上、[次へ]進みます。
scvmm2016-24
  1. 内容確認の上、[次へ]進みます。
scvmm2016-25
  1. 内容確認の上、[次へ]進みます。
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  1. 内容確認の上、[インストール]をクリックします。
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  1. インストールが開始されます。エラーなく正常にHyper-Vサーバがインストールされることを確認してください。
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9.4.4. SCVMM2016管理下へHyper-Vホストを追加

SCVMM2016管理下にHyper-Vホストを追加します。詳細はMicrosoft社へお問い合わせください。

  1. 左メニューのVMMとサービスを選択し、表示されている「すべてのホスト」を右クリック、「Hyper-Vホストとクラスターの追加」をクリックします。
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  1. これから追加するHyper-Vサーバが所属する場所を選択し、[次へ]進みます。
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  1. 資格情報を入力し、[次へ]進みます。
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  1. Hyper-Vサーバのコンピューター名を入力し、[次へ]進みます。
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  1. 追加するHyper-Vサーバが検出されたことを確認、選択して[次へ]進みます。
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  1. 必要に応じて設定変更し、[次へ]進みます。
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  1. サマリーを確認し、問題なければ[完了]をクリックします。
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  1. 進捗状況等はジョブで確認できます。もしエラー等が発生した場合は、ジョブに記載の通り対処するか、ご不明点はMicrosoft社へお問い合わせください。
    「すべてのホスト」にHyper-Vサーバが登録されていれば追加完了となります。
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9.4.5. ユーザ役割の作成

ユーザ役割を新規作成します。Ericom ConnectサーバとSCVMM2016を接続するために必要です。

  1. SCVMM2016管理コンソールの左メニュー[設定]にある[ユーザ役割]を右クリックし、[ユーザ役割の作成]をクリックします。
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  1. [名前]には「Administrator」を入力し、[次へ]進みます。
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  1. [ファブリック管理者]を選択し、[次へ]進みます。
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  1. 任意のドメインユーザを設定し、[次へ]進みます。
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  1. [すべてのホスト]にチェックを入れて[次へ]進みます。
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  1. 「ライブラリサーバー」を選択し、[次へ]進みます。
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  1. System、LocalService、NetworkServiceを追加し、[次へ]進みます。
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  1. [完了]をクリックし、設定を完了します。
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9.4.6. ゴールドイメージへのRemoteAgent Type2インストール手順

ゴールドイメージにRemoteAgent Type2をインストールします。

  1. RemoteAgent Type2インストールモジュール(EricomConnectRemoteAgentT2_x64.exe)を実行します。
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  1. [Next]へ進みます。
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  1. ライセンスに同意する方にチェックを入れて[Next]へ進みます。
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  1. [Remote Agent Web Service Address(IP or HostName)]には、Ericom Connectサーバコンポーネントの1つであるRemoteAgent Web Serviceのアドレスを指定します。
    ※推奨はFQDNです。RemoteAgent Type2をインストールするマシンは、必ず名前解決できるよう構成してください。
    [System Group Assignment]には、このマシンを参加させたいシステムグループ名を入力します。事前にEricom Connect管理コンソールにシステムグループを作成し、そのシステムグループの「登録モード」が設定されている場合にここで指定したシステムグループに自動的に参加した状態となります。この設定は未入力でもマシン登録には問題ありません。未入力の場合は、あとで手動でシステムグループにこのマシンを追加してください。
    [Tenant Assignment]は空欄で問題ありません。
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  1. [Next]へ進みます。
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  1. インストールが開始されます。
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  1. 右画面が表示されたことを確認し、[Finish]します。
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  1. Ericom Connect管理コンソールへアクセスし、[システム]>[ホスト]の画面で該当マシンが登録されていることを確認してください。
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9.4.7. VMMテンプレートの作成

VMMテンプレートの作成を行います。ここで作成するVMMテンプレートを元に、Ericom ConnectはHyper-Vサーバ上に仮想マシンを作成します。事前にRemoteAgent Type2をインストールしたゴールドイメージを作成した上で、下記手順でVMMテンプレートの作成を進めてください。 RemoteAgent Type2のインストール手順につきましては、前述の手順の他に弊社WebマニュアルやサポートセンターWebサイト(AWSC)のFAQにも記載しておりますので、あわせてご参照ください。

  1. VMMマネージャーログイン画面からSCVMM2016へ接続、ログインします。
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  1. 左メニューの[ライブラリ]を選択後、表示されている画面にある[VMテンプレート]を右クリック > [VMMテンプレートの作成]をクリックします。
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  1. 「ライブラリに保管された既存のVMテンプレートまたはバーチャルハードディスクを使用する」もしくは「ホスト上に展開されている既存のバーチャルマシンから」のいずれかにチェックを入れて、[参照]をクリックします。
    ※どちらの方法でも、正常にVMテンプレートを作成できれば問題ありません。本資料では、後者にチェックを入れた場合で手順を進めております。
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  1. 事前に作成しておいたゴールドイメージを選択し、[OK]をクリックします。
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  1. 選択したゴールドイメージがセットされていることを確認し、[次へ]進みます。
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  1. メッセージ内容を確認の上、問題なければ[はい]をクリックします。
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  1. [VMテンプレート名]に任意のテンプレート名を入力し、[次へ]進みます。
    ※ここで入力したテンプレート名は、後述の手順にあるEricom Connect管理コンソール上の設定でも使用します。
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  1. ハードウェア構成を設定し、[次へ]進みます。
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  1. オペレーティングシステムの構成を設定し、[次へ]進みます。
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  1. 「ライブラリサーバー」を選択し、[次へ]進みます。
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  1. バーチャルマシンパスを指定し、[次へ]進みます。
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  1. サマリーを確認の上、問題なければ[作成]をクリックします。
    ※VMMテンプレートが作成されます。進捗状況やエラー等はSCVMM2016のジョブ画面を確認ください。もしエラー等が発生し正常にVMMテンプレートが作成できない場合は、Microsoft社へお問い合わせください。
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9.4.8. Ericom Connect管理コンソール上での設定

Ericom Connect管理コンソールから、SCVMM2016関連の設定を実施します。

  1. 左メニュー[システム] > [プラットフォーム]を選択後、画面上部にある[プラットフォーム追加]をクリックします。
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  1. 下記例のように入力し、[作成]をクリックします。
    プラットフォーム名:任意の名前
    プラットフォームタイプ:Microsoft System Center 2016
    プラットフォームホストとポート:
    SCVMM2016サーバのアドレスとポート(デフォルトポート8100を使用している場合は省略可)
    プラットフォームユーザ名:[9.3.2 SCVMM2016インストール] 手順9で設定したアカウント名
    プラットフォームユーザパスワード:上記ユーザのパスワード
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  1. プラットフォームが作成されていることを確認します。
    ※正常にEricom ConnectサーバとSCVMM2016が接続できているかは、この手順を進めて手順6の画面でご確認ください。
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  1. SCVMM2016連携用のシステムグループを追加します。左メニューの[システム]>[グループ]を選択後、上部にある「グループに追加」をクリックします。
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  1. グループ名は任意の名前を入力します。プラットフォーム名は事前に作成したプラットフォームを選択し、[作成]をクリックします。
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  1. システムグループが作成されたことを確認します。
    ※「プラットフォームアクセシビリティ」の値が「はい」となっていれば、Ericom ConnectサーバとSCVMM2016は正常に接続できています。この値が「はい」となっていることをご確認ください。
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  1. 作成したシステムグループを選択し、右上の[システム]を選択、「グループに追加」をクリックします。このグループに参加させたいマシンを追加してください。
    ※既にシステムグループに該当マシンが追加されていればこの手順は不要です。
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  1. [システム] > [グループ]のSCVMM2016用のグループを選択し、[設定]を選択します。ここでSCVMM2016と連携する際の各種設定を行います。
    ※ 各設定項目と説明は「9.3.9 Ericom Connect管理コンソール上の関連パラメータ一覧」をご参照ください。
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9.4.9. Ericom Connect管理コンソール上の関連パラメータ一覧

パラメータ名 説明
有効化 このシステムグループを有効化するかどうかを設定します。
グループ名 このシステムグループの名前を設定します。
ESGホストアドレス 特定のESGサーバを経由させたい場合は、ここにESGサーバのアドレスを入力します。
自動切断タイムアウト Ericom ConnectサーバとRemoteAgent Type2がインストールされたマシン間の通信がここで指定した時間以上経過した場合に、Ericom Connectサーバはそのマシンを永久に切断するステータスへ変更します。
切断されたマシンの自動削除 上記設定によって永久に切断されたマシンをこのシステムグループから自動的に削除するかどうかを設定します。
登録モード RemoteAgent Type2インストール時に、そのマシンをこのシステムグループに自動的に登録させたい場合は「ID」もしくは「IDまたは名前」を設定します。
ユーザアフィニティ このシステムグループに追加されているVDIに対するユーザ割り当てを動的に行うか、もしくは静的に行うかを設定します。「なし」の場合、SCVMM2016との連携は行われませんのでご注意ください。
未実行ホストへのアクション シャットダウン中のVDIへ起動要求があった場合に、そのVDIをどのように起動するかを設定します。起動する場合で、SCVMM2016連携している場合は「開始」を設定します。
ユーザログアウトのアクション VDIからユーザがログアウトした時、そのVDIを自動的にシャットダウンするかどうかを設定します。
最小使用可能ホスト SCVMM2016で管理された使用可能なVDIの最小数を指定します。例えば10を設定した場合、SCVMM2016経由で最低10個のVDIが自動的に作成されます。
最大使用可能ホスト
SCVMM2016で管理された使用可能なVDIの最大数を指定します。例えば50を設定した場合、Ericom ConnectサーバはSCVMM2016に対してVDI作成を最大50個まで要求します。
(50を設定した場合、Ericom Connectサーバは50個以上のVDI作成をSCVMM2016へ要求しません。)
RemoteAgentの待機時間 シャットダウン中のVDIへ起動要求があった場合に、RemoteAgentサービスの応答を待つ時間を指定します。例えば、VDI01へ起動要求後、VDI01のRemoteAgentサービスが何らかの要因で応答を返さなかった場合、別のVDI02へ起動要求を投げます。このパラメータに4を設定している場合、4分以上経過してもVDI01のRemoteAgentサービスの応答がない場合、VDI01の起動は諦めてVDI02へ起動要求を投げます。
テンプレート 事前に作成したVMMテンプレート名を指定します。指定したテンプレートを元に、VDIの作成が行われます。
マシンプレフィクス(オプション) VMテンプレートから作成される新規VDIのコンピュータ名の接頭辞が必要な場合は指定します。空欄でも問題ありません。
ハードウェアプロファイル(オプション) 事前にSCVMM2016管理コンソール上でハードウェアプロファイルを作成しており、そのバードウェアプロファイルを使用したい場合はそのハードウェアプロファイル名を指定します。特に作成していない場合は空欄で問題ありません。
Hyper-Vホスト名
SCVMM2016で管理されているHyper-VホストをFQDN形式で指定します。Connect9.0では、1つのHyper-Vホストのみ指定することができます。(複数のHyper-Vホストを指定することや利用することはできません。)
※複数のHyper-Vホストへ分散したい場合は、システムグループを分けて設定が必要です。