9.9. RemoteAgent Type1とConnectサーバ間の通信について

9.9.1. 本ガイドについて

このガイドは、Ericom Connect 9.2以降のバージョンを対象としたRemoteAgent Type1とConnectサーバ間の通信について説明しています。 Ericom Connect 9.2以降をご利用されているお客様において、接続先ホストのRemoteAgentのステータスが度々「接続不可」(LostContact)となる場合には、こちらのガイドを元に設定値の見直しをお願いいたします。

なお、RemoteAgentにはType1とType2の2種類があります。本ガイドはType1のみ対象となりますのでご注意ください。

9.9.2. RemoteAgent Type1とConnectサーバ間のキープアライブ

RemoteAgent Type1は、Connect管理コンソールで設定された間隔でConnectサーバへ定期的にキープアライブ信号を送信しています。Connectサーバ側では、RemoteAgent Type1から届いたキープアライブ信号の受信数を元に、各RemoteAgent Type1サーバが利用可能かどうかをチェックしています。

もしConnectサーバがRemoteAgent Type1からのキープアライブ信号を指定された回数受信できなかった場合、Connectサーバは該当のRemoteAgent Type1サーバを利用できないと判定し、ステータスを「接続不可」(LostContact)へ変更します。

「接続不可」(LostContact)ステータスとなったRemoteAgent Type1サーバに対しては、Connectサーバはエンドユーザからのリモート接続の割り振りを行いません。 「接続不可」(LostContact)ステータスとなったとしても、引き続きRemoteAgent Type1からConnectサーバへキープアライブ信号が送信され、Connectサーバがそのキープアライブ信号を所定の回数受信できた場合は、RemoteAgent Type1のステータスは「実行中」となり、エンドユーザからのリモート接続の割り振りを再開します。

以下はEricom Connect 9.2以降における、RemoteAgent Type1とのキープアライブ信号の送信間隔、および、Connectサーバ側が許容するキープアライブ信号の受信回数に関する設定となります。これらの設定値と、後述の計算式によってConnectサーバは各RemoteAgent Type1のステータスを変化させますので、お客様環境に応じて必要な設定変更を実施してください。

RemoteAgent T1サービスのキープアライブ(秒)

このパラメータには、RemoteAgent Type1がConnectサーバへキープアライブ信号を受信する間隔を設定します。このパラメータはConnect管理コンソールの次のパスにあります。

[システム]>[ホスト]>[歯車アイコン]>[RemoteAgent T1サービスのキープアライブ(秒)]

../../../_images/remoteagenttypeone01.jpg
例)
設定値が30の場合、各RemoteAgent Type1サーバからConnectサーバに対して30秒間隔でキープアライブ信号を送信します。

Remote Hostに対するKeep Aliveの欠落数

このパラメータは、Connectサーバが各RemoteAgent Type1からのキープアライブ信号の受信許容回数を設定します。Connectサーバは一定間隔で各RemoteAgent Type1からキープアライブ信号が届くことを期待しており、ここで設定した回数を超えてキープアライブ信号が受信できない場合、該当のRemoteAgent Type1サーバのステータスを「接続不可」(LostContact)とします。

[設定]>[設定]>[システム設定]>[Remote Hostに対するKeep Aliveの欠落数]

../../../_images/remoteagenttypeone02.jpg
例)
設定値が3の場合、Connectサーバは一定時間内に各RemoteAgent Type1サーバから3回以上キープアライブ信号が届かない場合に、該当のRemoteAgent Type1のステータスを「接続不可」(LostContact)とします。

計算式

ConnectサーバがRemoteAgent Type1を「接続不可」(LostContact)と判定するまでの計算式は次の通りです。

[RemoteAgent T1サービスのキープアライブ(秒数)] * [Remote Hostに対するKeep Aliveの欠落数] + [RemoteAgent T1サービスのキープアライブ(秒数)]/2

例)
[RemoteAgent T1サービスのキープアライブ(秒数)]=30
[Remote Hostに対するKeep Aliveの欠落数]=3
の場合、「30*3+30/2=105」となるため、Connectサーバは105秒以上RemoteAgent T1からキープアライブ信号が1度も届かない場合に、該当のRemoteAgent Type1を「接続不可(LostContact)」とします。
補足:
ConnectサーバとRemoteAgent Type1サーバのシステム時刻の差異や、Connectサーバ処理遅延、もしくはネットワーク利用量などの要因で、計算結果とは異なる時間でRemoteAgent Type1のステータスが変化する場合があります。