8.3.2. Ericom Connect 7.6.x 以降での手順

EricomConnect 7.6.x 以降のバージョンをご利用のお客様において、SQL Serverに蓄積されるログデータを削除するには、Ericom Connectのコマンドラインユーティリティである ConnectCLI.exeを利用します。ConnectCLI.exeは以下のパスに存在します。

C:\Program Files\Ericom Software\Ericom Connect Configuration Tool

ConnectCLI.exeを利用する際は、このパスをカレントディレクトリにするかPATH環境変数に追加して下さい。

SQLServerに蓄積されるログデータの削除に関する各オプションのヘルプメッセージを出力するには以下のように実行してください

  • ConnectCLI DeleteOldLogMessages /?
  • ConnectCLI DeleteOldLogMessagesDb /?
  • ConnectCLI DeleteOldSessions /?
  • ConnectCLI DeleteOldSessionsDb /?

参考

DeleteOldLogMessagesはConnect経由でデータベースの情報を削除するのに対しDeleteOldLogMessagesDbはデータベースへの接続情報をコマンドライン引数として個別に指定してデータベースへ直接接続してデータを削除します。DeleteOldSessionsとDeleteOldSessionsDbの違いも同様です。

DeleteOldLogMessages と DeleteOldLogMessagesDbは、MessageLogテーブルのデータを削除するコマンドです。このテーブルはConnectの動作に関するログデータを保持しているテーブルです。

DeleteOldSessions と DeleteOldSessionsDbは、以下のテーブルを対象としてデータを削除します。

  • EndUserSessionLog
  • RemoteSessionApplicationLog
  • RemoteSessionLog
  • SessionEndLog
  • EsgSessionLog
  • EsgHttpLog

[/DeleteTill] オプション

上記の各コマンドで指定可能な /DeleteTill オプションは削除対象の日付を指定するためのオプションです。

実行例: ConnectCLI.exe DeleteOldLogMessages /DeleteTill 2017/01/31

上記の場合、2017/01/31より過去のログを削除します。このオプションを指定しない場合は、自動的に90日前の日付がセットされます。

[/retain] オプション

上記の各コマンドで指定可能な /retain オプションは各ログに設定されているPriorityの情報をもとに削除する対象を指定するオプションです。

実行例: ConnectCLI.exe DeleteOldLogMessages /retain 3

この例では、Priorityが2以下を削除します。なお、Priority(優先度)に関する説明は下記の通りです。

Priority(優先度) 説明
0 Verbose(詳細)
1 Debugging(デバッグ)
2 Information(情報)
3 Warning(警告)
4 Error(エラー)
5 reporting
6 critical
7 audit
Priority(優先度)は管理コンソールの[設定]→[ログ構成]にある出力レベルに対応する値です。管理コンソールで選択可能なレベルは、Priority(優先度) 4 までですが、テーブルに記録されるデータとしては、Priority(優先度) 5 以降のものもあります。

  • retain オプションで削除される範囲

Priorityの値がretain オプションで指定した値よりも小さい値のレコードが削除されます。Priorityの値がretain オプションで指定した値と同じ値のレコードは削除されません。

  • 削除後はSQL ServerのDB容量が自動的に開放されるか

エクスプローラ等で確認できるディスク上のファイルサイズは変化しませんが、データが削除された部分は未使用の空き領域となり再利用可能になります。

DBの空き容量はConnectの管理コンソールでダッシュボードに表示される「データベース使用量」の項目が目安になります。

  • データベースファイルの圧縮

データを削除して生じた空き領域は再利用するのが一般的なRDBMSの挙動ですので削除後にディスク上のファイルサイズが直ちに縮小されるわけではないものと考えられます。

SQL Serverの場合、自動圧縮のオプションを有効にするかデータベース管理者の方が明示的に圧縮の処理を実行する必要があるものと考えます。

データ圧縮についてはマイクロソフト提供の以下ドキュメントをご参照ください。